ロードバイクに使用するタイヤは大きく分けて3つの種類があります。今回はそのタイヤの種類の違いをご説明いたします。

■クリンチャータイヤ

現在最も普及しているのがこのクリンチャータイヤです。タイヤの中にチューブを入れて使用します。やはりなんといってもパンク修理やタイヤ交換が容易で扱いやすく初心者の方でも使用しやすいタイヤです。タイヤ交換がしやすい為、普段使いの耐久性重視のタイヤ、ヒルクライムイベント用の軽量なタイヤなど使い分けをしている方も多いのではないでしょうか。中に入れるチューブの材質によっても乗り味の変化や耐パンク性能を上げる等変化を楽しめるのもポイントです。中のチューブによって空気を保持しているため、パンクの種類の一つ「リム打ちパンク」はこのクリンチャータイヤで主に見られる現象です。原因となるのは空気が少なく、段差を超えるときなどにホイールとタイヤでチューブを潰してしまい穴が開いて空気がもれてしまうことです。とはいえパンクしてしまった場合でも中のチューブを交換することで修理が完了する点はやはり日常使いに適したタイヤといえるでしょう。

■チューブレスタイヤ

タイヤに空気の保持機能を持たせチューブがなくとも運用が可能なタイヤとなります。自動車やオートバイでも採用されております。パンクの種類の一つ「リム打ちパンク」をすることがなく、低圧の空気圧でも運用が可能なことから主に未舗装路を走行するマウンテンバイクに用いられてきましたが、近年ロードバイクでもこちらのチューブレスタイヤが普及してきました。チューブレスタイヤを使用するメリットはなんといっても「パンクに強い」点、エアボリュームが増えることによる「乗り心地の良さ」にあります。近年高剛性化が進むロードバイクですが、チューブレスタイヤを装着することにより、路面からの振動を抑えることで快適なバイクへとバランスを取ることが可能です。21年モデルプリンスDISKに装着されている、フルクラム レーシング800ホイールは純正ではクリンチャータイヤが装着されておりますが、チューブレスタイヤにも対応しており最初のカスタマイズポイントとしてもおすすめです。一方でクリンチャータイヤに比べタイヤ着脱の難易度が高く、空気保持のためのシーラント剤を定期的に補充する必要があること、また出先でのパンク修理の手間などを考えると中級者以上のサイクリストにおすすめなアイテムでもあるといえます。

■チューブラータイヤ

チューブをタイヤで包み込み、タイヤとチューブが一体となったものがチューブラータイヤです。クリンチャータイヤ、チューブレスタイヤは空気圧を高めることによってホイールにタイヤを固定いたしますがチューブラータイヤはホイールに接着剤やテープで貼りつけ固定をします。主にレース用のカーボンホイールに用いられることの多い方式で、ピナレロを使用してレースを走るチームイネオスの選手達もこのチューブラータイヤを使用いたします。最大のメリットは軽量に仕上がることです。またタイヤ自体の真円度も高くコーナリング時のグリップ力に変化が少ないこともレース用アイテムとして好評なポイントです。デメリットはパンクをしてしまうと基本的には修理ができないこと、タイヤ自体の価格が高額なことが挙げられます。ただそのデメリットを補って余りあるほどのしなやかな走りは、ロードバイクにお乗りの方であれば一度は体感いただきたい乗り心地だと感じます。

大きく3タイプあるタイヤをご説明させていただきました。タイヤは実際に地面に接する部品なので交換すると違いが体感しやすく最初のカスタムポイントとしておすすめです。
扱いやすいクリンチャー、少し運用に手間がかかるが優しい乗り味のチューブレス、唯一無二の乗り心地のチューブラーと三者三様の性格を持ち合わせております。

ピナレロの完成車を購入して、まずは高性能なクリンチャータイヤ、そしてチューブレスタイヤへとステップしていただくのがよろしいかと思われます。普段の乗り方、コース、イベントに合わせておすすめのタイヤをご案内いたしますので是非お気軽にご相談くださいませ。

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