2024/07/18
今日は待ちに待った新型ドグマFのテストライドです。 近場をくるりと回って終わる試乗会とは規模が違います。 峠を含め最低60kmを走って新型ドグマFの真の性能を自分自身の足で確かめてこい!と言わんばかりのステージです。
集合場所まで自走で行くと、INEOSのチームバスがお出迎え。 そして、どこかで見た顔が目の前を通過! ん!誰だっけ?あ、ヴィヴィアーニだ! ということで写真を撮らせていただきました。 (ホントはサルヴァトーレ・プッチョ選手でした)集合地点のそばには、移転前のピナレロショップの後にあるカフェがあり、自転車の香りが残っています。 確認すると、ファウストさんのお姉様が運営されているとかいないとか。 現地に行かれる際は、ぜひお立ち寄りください。 参加者が続々と集まってきます。全員がINEOSカラーのドグマFにまたがり、お揃いのジャージを着ている光景は壮観です。 詳細な人数はわかりませんが、300人はいたとのことです。これだけのバイクとジャージを揃えるだけでもすごい労力です。
・いよいよスタート
このイベントはレースではないので、速度と交通規則を守って走行するようにと繰り返しアナウンスされます。 先導車が速度をコントロールしているため、30kmから35kmくらいの速度で走るのですが、やけにゆっくり走っているように感じます。
前日のポジション出しの簡単な走行でも、このフレームの良さを感じましたが、この段階で本当にメチャクチャ良いと確信しました。 とにかく進みます。ギアが2枚くらい軽く感じます。硬さを感じることなく、回したら回しただけ進み、踏んだら踏んだ分だけ進むバイクです。
また、直進安定性も高く、高密度な集団内でも安心して走れます。 前方にヴィヴィアーニを見つけたので、前方に上がっていき、位置取り合戦の末、ヴィヴィアーニの後ろを勝ち取り特等席で走らせていただきました。
徐々に速度は上がり、50km超まで速度が上がりますが、自分が強くなったのではと勘違いするほど楽に走れます。
今回のドグマFは、過去最高の完成度と言っても過言ではありません。
私はドグマファンを自称しており、ドグマ60.1から乗り続けています。 また、他メーカーのバイクもそれなりの台数に乗ってきました。 その中でも今回のドグマは、忖度なしで最高のバイクと言い切れます。
私感ですが、ピナレロの特性として、乗った瞬間に「これは良い」とすぐには分かりにくい傾向にありました。 しかしながら、今回のフレームは乗った瞬間に「これは良い!」と感動できるバイクです。 軽やかさが明らかに前作と違います。漕ぎ出しでギア2枚は軽く感じます。
出だしが軽くトップスピードに早く到達するバイクは、トップスピードの維持が難しい傾向にあります。 そのようなバイクは、クリテリウムやストップ&ゴーが頻繁にある市街地では良いのですが、エンデューロやロングライドでの集団走行ではきついと思われるシチュエーションに遭遇することが多くありました。 しかし、今回のドグマFは立ち上がりが良いだけでなく、高速域のスピード維持も楽にできます。 これはエンデューロ、ロングライド、そしてレースにおいて大きな武器になるのは間違いありません。 前記しましたが、集団の速度がどんどん上がり50kmを超えても「あれ?」と思うほどの感覚で、そこからさらに速度が上がっても足も、心肺も余力を残しているほどです。
・ヒルクライム コース上には斜度13%が長く続く上りがあり、様々なシチュエーションが用意されていました。 上りが苦手な私でも、このフレームなら富士ヒルに再度チャレンジしてみようかなと勘違いしてしまうほどです。
シッティングでもダンシングでも、踏んだ分以上に進んでくれます。 GOKISOのクライマーHubが付いているのではと疑いました。
・ディスクブレーキ 私はいまだにリムブレーキモデルからの切り替えができませんでした。 実際に前モデルのドグマF、F12でも乗り比べた時の軽快感の差が大きく、リムブレーキモデルをチョイスしたのですが、 今回初めてディスクブレーキモデルにしようと思いました。 今までのディスクブレーキモデルは挙動自体がもっさりしていたのですが、全て解消されています。 ダンシングも上手くなったのではと勘違いするほどバイクが振りやすいです。
以上、インプレッションをお届けしましたが、出発の数日前に怪我をしてしまい、走れない前提でイタリアに入りました。 折角来たのだからとかなり無理をしてテストライドしたのですが、ハードな上りもあるタフなコースを無事完走できたのは機材のお陰であることは間違いありません。 そして、レポートが無事お届けできたことに安堵しております。 乗ってみないと良さが分からないと思いますので、機会がありましたら一度試乗することをお勧めいたします。
ピナレロショップ青山